JIS製品認証 Q&A
JISマーク制度に関するさまざまな質問にお答えします。また、ご質問、ご意見等は製品認証本部までお問い合わせ下さい。
申請について
1.申請から受付、審査、認証までどの程度の期間がかりますか。
標準事務処理期間は3ヶ月程度としていますが、製品試験、工場審査での指摘事項(不適合)の内容等によりこの期間が延びることもあります。
認証取得希望時期の6か月前までに申請されることをお勧めいたします。
審査について
4.製品試験は工場での抜き取りになるのでしょうか?
初回製品試験用の製品のサンプリングは、登録認証機関の審査員が申請工場で行います。
抜き取る製品は、認証対象となる製品の製造工程を代表し、所定の製造設備及び製造方法により製造されたものです。
5.製品試験は、JIS規格の全項目を実施するのでしょうか?
当該製品のJIS(日本産業規格)に定められている「試験」の項で示された項目は、特に注釈がなければすべての項目が試験の対象となります。
なお、製品試験の実施は、登録認証機関が保有する試験所で行うことを原則としていますが、申請者の試験所での立ち会いによる方法や、試験データを活用する方法などもあります。これらの場合、いずれも該当する部分についてJISQ 17025が要求する事項を満足すること、あるいはその能力が求められます。
6.製品試験において、長期性能に関しての取扱は決まっていますか?
JIS規格通りに実施いたします。
8.JNLA制度での試験結果は、何年間の有効期限がありますか?
自己適合宣言に活用する有効期限は特にないようです。
ただし当該JIS規格の改正、品質管理体制やシステムの変更、製造設備の変更等によって、製造された製品の品質特性に影響を及ぼすような場合は、それらの試験成績書は担保されないかも知れませんので、新たに試験成績書の取得が必要となります。
なお、試験成績書の保管期限は登録試験所によって異なります。当センターでは帳票規程により5年と定めております。
10.認証手順や認証維持検査は従来のJIS公示検査、ISO9000のサーベイランスと変わらないように思いますが、どこか違うのでしょうか?
3年ごとの定期的な認証維持審査は、初回工場審査及び初回製品試験と同じ審査が行われます。
従いまして、旧制度の公示検査やISO9001のサーベイランスとは異なります。
11.初回製品試験を外部に依頼する場合、その試験所のJIS Q17025(試験所及び校正の能力に関する一般要求事項)適応性を確認するのですか。
製品検査等で外部の試験所を利用される場合、その試験所はJIS Q17025に適合することが求められています。
具体的には、当該試験項目に該当する試験設備、試験員、試験の方法等の部分について、認定機関により登録された試験機関又はその試験機関によってJISQ 17025の該当部分の適合性が認められた試験所で行うことになります。
12.製造工程等で外注工場や関連工場は、現行どおり認められるのでしょうか?
外注工場は、社内規定や技術的生産条件での規程を必要とします。
関連工場は、申請書に全て記載していただき、一括申請となります。従って、技術的生産条件での関連工場はなくなります。
サーベイランス(認証維持審査)について
7.認証維持審査(サーベイランス)が3年に1回とのことですが、これは登録認証機関の証明書の有効期間が3年以内と明記されるということですか。延長は無理なのでしょうか?
認証維持検査の頻度は、申請企業の負担とJISマーク製品の信頼性維持の兼ね合い及びISO9000の制度などを考慮し、一般認証指針(JIS Q 1001)で3年以内と規定されています。
13.認証維持審査(サーベイランス)における認証維持製品試験で、型式検査の試験項目についても試験を行うのですか?
基本的には、初回製品試験と同様に行います。
ただし、生産条件の変更がなく、品質管理体制が安定して行われていることが確認できた場合には、型式検査以外の基本項目等について試験を行うこともあります。
14.JIS改正のような場合には臨時サーベイランスを行うと思いますが、全部みるのですか?変更したところのみですか?また、次回のサーベイランスの時期はどうなるのですか?
JIS改正内容により、上級経営管理者が判断を行います。
(1) 軽微な改正で、認証結果(例えば、製品の品質性能)及び品質管理体制に影響を及ぼさないと判断された場合には、定期サーベイランスで対応することが考えられます。
(2) 大幅な改正で、認証結果に大きな影響を及ぼすと判断された場合には、工場審査及び製品試験が行われます。臨時サーベイランスが行われても、予定していた定期サーベイランスは行います。
(3)一部追加された改正では、改正内容に応じて判断します。
新JISマーク表示制度について
2.民間の第三者機関が製品を認証する制度になりますが、認証料金にバラツキが出てくることも予想され、認証に対する姿勢が問われますが。
認証料金は機関により違いがあると予想されます。
どの機関を選定するかは申請する企業がどのような基準で登録認証機関を判断されるかが重要です。
登録認証機関を選定するに当たっては、認証料金と同時に認証結果が製品のユーザー・消費者に安心して受け入れられること、また、しっかりした経営基盤があり継続的に認証機関として存続されていくことが重要となります。このへんを考慮され、認証登録機関を選定されることが良いと思います。
当センターは製品認証を適正に実施するため、「製品のユーザー・消費者の声を反映させること」、「経済社会の変化、技術開発の進歩、環境などへの配慮」、「国際標準への迅速な対応」が必要と考えております。このためJISの原案作成に参加しております。また、JISに基づく製品試験を実施するJNLA制度に基づく登録試験所の整備もしています。
このように規格・基準への対応、製品試験と製品認証を一体的に対応することによりユーザー・消費者と企業の間の橋渡しをすることが当センターの役割であると認識しております。
3.新JISマークの信頼性はどのように向上するのでしょうか。
新JISマークが普及するには、ユーザー・消費者の理解と信頼を得ることが重要なポイントです。
このため登録認証機関としても、新制度の信頼性向上のためにユーザー・消費者団体、国、関係機関、産業界等との情報交換を積極的に行い、さまざまな課題について取り組む所存です。
品質が保証された建設資材を利用することは建物全体の品質・性能の保証につながります。また、製品情報がトレーサビリティーできるような体制を今後構築することも将来構想として考えていますが、これが可能となればリフォーム、廃棄などの時点で環境問題、資源循環にも貢献出来るとものと考えており、新制度への信頼性向上につながると期待できます。
建設産業全体にとって使いやすい制度とすることが信頼性の向上であると考えています。
9.企業(特に輸出入のない商品メーカー)にとってのメリットは何でしょうか?
例えば、審査の際の試験データで性能をアピールする、JISマークの付いた商品をアピールする、などの可能性があると考えています。
いかに活用するか、ということについては申請者と登録認証機関が知恵を出していくべきだと考えます。