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材料の耐久性

屋根、外壁、開口部など建築物の外装部を構成する材料や、コンクリートなど構造部材の保護機能を有する仕上材、塗料などは、熱、紫外線、雨・雪、汚染物質などからの劣化作用を直接受けるため、耐久性が求められています。

また、建築物・土木構造物の主要な構造材であるコンクリートも外装材と同様に気象に由来する劣化作用を受けるほか、化学的侵食作用、物理的摩耗作用などがあり、これらの劣化外力を長期間にわたり継続的に受けるため、耐久性が求められています。

特徴

耐久性試験で扱う性能変化は、通常は性能劣化(低下)となります。建築物・土木構造物は、内部・外部から様々な劣化因子による影響を複合的に長期間にわたって受けており、同時にそれらに使用する建材にも劣化因子が作用しています。

耐久性試験では、劣化因子を個々に分けて、または複数を複合して、所定の期間与えることで、性能変化の程度を評価しています。

主な試験の紹介

  • 促進耐候性試験
  • 加熱暴露試験
  • 繰り返し疲労試験
  • 温冷繰り返し試験
  • 耐オゾン性試験
  • かび抵抗性試験
  • 凍結融解試験
  • 促進中性化試験
  • 促進腐食試験
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キセノンアークランプ照射状況
キセノンアークランプ照射状況
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オゾン劣化試験装置
オゾン劣化試験装置
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中性化状況の例
中性化状況の例

主な試験方法JISと試験対象

促進耐候性試験

試験項目・装置 試験方法・規格 試験対象 実施試験所
キセノンウェザーメーター JIS K 5600-7-7、JIS A 1415 塗料・シーリング材・木材再生プラスチック・透湿防水シート等 中央試験所
西日本試験所
スーパーキセノンウェザーメーター 西日本試験所
サンシャインウェザーメーター JIS K 7350-4、JIS A 1415 塗膜防水・合成高分子系ルーフィングシート・窓ガラスフィルム・ポリカーボネート板等  中央試験所
西日本試験所
紫外線カーボンフェードメーター JIS A 1415、JIS A 5905、JIS A 5908など 高分子系材料、繊維板、パーティクルボードなど 西日本試験所

通常の試験料金よりもお値引きした料金で、促進耐候性処理のみを行う「トライアル試験」も可能です(キセノンウェザーメーター、サンシャインウェザーメーターのみ)。

促進耐候性試験とは

加熱暴露試験

試験項目・装置 試験方法・規格 試験対象 実施試験所
ギヤ―式熱老化試験機 JIS A 6008、JIS A 6021、JIS K 5600 アスファルト製品・ゴム・塩ビシート等 中央試験所
西日本試験所

繰り返し疲労試験

試験項目・装置 試験方法・規格 試験対象 実施試験所
疲労試験装置 JIS A 6013、JIS A 5758、JASS8 メンブレン防水材・シーリング材・塗料等 中央試験所

温冷繰り返し試験

試験項目・装置 試験方法・規格 試験対象 実施試験所
恒温槽・加熱恒温器 JIS A 6909、JHS425等 仕上塗材・防水材・剥落防止等 中央試験所
西日本試験所

耐オゾン性試験

試験項目・装置 試験方法・規格 試験対象 実施試験所
オゾン劣化試験装置 JIS A 6021、JIS K 6259 塗膜防水材・加硫ゴム製品等 西日本試験所

かび抵抗性試験

試験項目・装置 試験方法・規格 試験対象 実施試験所
かび抵抗性試験 JIS Z 2911、ISO 846 塗料・内装材 中央試験所

凍結融解試験

試験項目・装置 試験方法・規格 試験対象 実施試験所
凍結融解試験機〈A法〉 JIS A 1148
(水中凍結水中融解)
コンクリートなど 中央試験所
西日本試験所
凍結融解試験機〈B法〉  JISA1148、JISA1435など(気中凍結水中融解、片面吸水凍結)  コンクリート、外装材料、かわら、サイディングなど 中央試験所
西日本試験所

※西日本試験所の装置では”気中凍結気中融解試験”も可能です。

促進中性化試験

試験項目・装置 試験方法・規格 試験対象 実施試験所
中性化促進試験装置 JIS A 1153 コンクリート・モルタル(表面含浸材) 中央試験所

促進腐食試験

試験項目・装置 試験方法・規格 試験対象 実施試験所
塩水噴霧試験機 JIS Z 2371、JIS H 8502など めっき、塗料など 中央試験所
西日本試験所
複合サイクル試験機 JIS Z 2371、JIS H 8502、JIS K 5621など 中央試験所
西日本試験所

※西日本試験所の装置では塩水浸せきや低温条件での試験も可能です。

お申し込みから試験実施までのフロー

  1. お問い合わせ

    ホームページまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。

  2. 事前打ち合わせ・お見積りの提示

    試験可否のお問合せ、ご相談、見積依頼などを承ります。

  3. 試験のお申し込み

    品質性能試験業務約款 にご同意の上、申込書に必要事項をご記入後、申込書と試料(試験体)をお送りください。

  4. 請求書の発行

    試験料金が確定次第、請求書を送付致します。原則として、請求書発行日から60日以内にご入金をお願い致します。

  5. 試験の実施

    試験を実施します。

  6. 試験結果報告

    試験終了後、報告書を作成し送付します。

よくある質問

耐候性試験を行うことで、材料の耐用年数を評価することはできますか。

耐候性試験では劣化因子を個々に分けて、またはモデル化して複数を複合して試験を行います。

施工された建材には複数の劣化因子が複合的に作用するため、実使用と比べて何年相当という評価はできません。
ただし、建材の優劣を相対的に比較することには有効な試験方法です。

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