住宅基礎
概要
2000年の「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」施工を機に、戸建住宅の基礎コンクリートが注目されるようになりました。住宅の品質の確保とユーザーの信頼向上に寄与することを目的とし、住宅基礎コンクリートの品質管理試験を行っています。
特徴
当センターが選定した協力業者(採取試験会社)が、依頼されたコンクリート打設現場に伺いフレッシュコンクリートの試験((スランプ、空気量、塩化物量など)や供試体作製を行います。当センターでは、材令7日および管理材令時に硬化コンクリートの圧縮強度試験を行い、圧縮強度が発現されていることを確認します。
圧縮強度試験に関しては通常のコンクリート試験と同様ですが、材令7日時圧縮強度試験結果から推定式を用いて材令28日の推定圧縮強度を算出しています。万が一、所定の圧縮強度が出なかった際には、構造物のコンクリートからコアを採取し、圧縮強度試験を実施するか、リバウンドハンマー(シュミットハンマー)を当てて、表面の反発度を測定します。反発度から強度推定式を用いて、推定強度を算出します。
主な試験の紹介
規格名称(JIS等)や関連規格、仕様書等について
・日本産業規格
- JIS A 1115(フレッシュコンクリートの試料採取方法)
- JIS A 1156(コンクリートの温度測定方法)
- JIS A 1101(コンクリートのスランプ試験方法)
- JIS A 1128(フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法―空気室圧力方法)
- JIS A 1132(コンクリートの強度試験用供試体の作り方)
- JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法)
- JIS A 1107(コンクリートからのコアの採取方法及び圧縮強度試験方法)
- JIS A 1155(コンクリートの反発度試験方法)
フレッシュコンクリートの受入検査を行い、配(調)合のスランプや空気量か、温度や塩化物量が所定の範囲内か、確認したのち、供試体を作製します。
一般の圧縮強度試験依頼と同様に材令時にコンクリートの強度を求めます。
コンクリート表面にリバウンドハンマーを当てて、表面の反発度を測定します。
コンクリートコアを採取し、所定の圧縮強度が発現しているか確認する場合もあります。鉄筋の位置を確認した後に、コアドリルで供試体を採取します。
主な試験方法
住宅基礎コンクリート
試験方法・規格 | 試験項目 |
---|---|
JIS A 1115(フレッシュコンクリートの試料採取方法) | - |
JIS A 1156(コンクリートの温度測定方法) | スランプ |
JIS A 1101(コンクリートのスランプ試験方法) | 温度測定 |
JIS A 1128(フレッシュコンクリートの空気量の圧力による試験方法―空気室圧力方法) | 空気量 |
JIS A 1132(コンクリートの強度試験用供試体の作り方) | - |
JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法) | 圧縮強度 |
JIS A 1155(コンクリートの反発度試験方法) | 反発度 |
JIS A 1107(コンクリートからのコアの採取方法 及び圧縮強度試験方法) | 圧縮強度 |
お申込みから試験実施までのフロー
- お問い合わせ
ホームページまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。
- 事前打ち合わせ・お見積りの提示
試験料金は料金表をご参照下さい。お見積りが必要な場合は各試験室より発行します。
- 試験のお申し込み
工事用材料試験業務約款にご同意の上、申込書に必要事項をご記入後、申込書と供試体(試料)をお送りください。
- 請求書の発行
試験実施月の月末にまとめて請求書を発行します(翌月初旬発送)ので、原則60日以内にお支払い下さい。新規お取引又は直近3年間でお取引がない場合は前入金となります。
- 試験の実施
試験を実施します。
試験立ち会いが 必要な場合は申込時に希望日時をお伝え下さい。 - 試験結果報告
試験終了後、報告書を作成し送付します。
報告書例
よくある質問
どの試験室で実施していますか?
企画管理課内の住宅基礎担当が受付しています。
当センターが指定した協力会社(採取試験会社)が供試体の受入検査と供試体作製を行い、工事材料試験所各試験室で圧縮強度試験を実施します。
どの地域で採取試験を実施していますか?
主に東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県で実施しています。
群馬県や栃木県についてはご相談下さい。
圧縮強度試験の立会は可能ですか?
可能です。
ただし各試験室に確認しますので、予めご予約下さい。
土曜日や祝日の対応は可能ですか。
協力会社の都合次第で対応します。
試験依頼をお願いは、コンクリート打設の何日前までに依頼すればよろしいですか?
コンクリート打設日が決まりしだい依頼書と現場案内図を添えてメールもしくはFAXにて送付して下さい。遅くても、コンクリート打設の3営業日前までには送付願います。
現場採取試験を実施可能なエリアを教えて下さい。
関東エリア1都6県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、群馬県、栃木県)と山梨県であれば対応可能です。
流動化剤を現場で添加する予定で打設計画をしているのですが、現場採取試験はどのように管理すればよろしいでしょうか?
納入された状態の品質試験と添加後の品質試験と両方を行うことで、品質が確認できますが、監理者に確認をして下さい。
圧縮強度試験用の供試体は、6本作製すると思いますが、追加で供試体を作製する事は可能ですが?
対応は可能です。試験の目的に応じて作製しますので、お問い合わせ下さい。
2棟分を打設する計画ですが、棟ごとに採取試験を行ったほうが良いですが?
棟ごとに採取試験を行ったほうが、品質の確保が出来ますが、採取方法については管理者と協議をして下さい。また、まとめて採取試験を実施した後に棟ごとに分ける事が出来ないので慎重に協議して下さい。
現場採取試験を実施する試験委員は、どのような方ですが?
現場採取試験を行う実施者は、(一材)建材試験センター:コンクリート採取試験技能認定者、(一材)日本建築総合試験所:コンクリート現場試験技能者の資格を所有している技術者を現場に派遣します。
お見積り・お申し込み
お申込みは、こちらのフォームからお願いいたします。
関連資料