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路盤材

概要

路盤は上層路盤と下層路盤からなり、粒度調整砕石、クラッシャラン(以下、路盤材)が用いられます。主な材料は、かつては原石を破砕し粒度ごとに分級した砕石(以下、道路用砕石)を用いていましたが、地球環境保全や資源の有効活用の観点から、現在ではコンクリート構造物を解体した際に発生するセメントコンクリート発生材や、アスファルト舗装を打ち換えた際に発生するアスファルトコンクリート発生材を破砕した再生路盤材料や、製鉄所から副産物として発生する道路用鉄鋼スラグが多く用いられております。

特徴

路盤の役割は、上層から伝達された交通荷重を分散して路床に伝達することです。このため、路盤材は耐久性に富み必要な厚さに締固めが容易な性能が求められます。主な製品規格にJISA5001(道路用砕石)があり、この中に粒度、密度及び吸水率、すりへり減量、塑性指数、修正CBRの試験項目が規定されております。次に再生路盤材料にはJIS規格はありませんが、国土交通省や地方自治体の仕様書があります。試験項目はJISA5001(道路用砕石)同様ですが、仕様書の中には別途アスファルト混合物混入率試験を規定しているものもあります。道路用鉄鋼スラグの規格にはJIS A 5015(道路用鉄鋼スラグ)があり、JISA5001(道路用砕石)の項目に加え、呈色判定、水浸膨張比、単位容積質量、一軸圧縮強さ、更に環境安全品質として化学物質の溶出量や含有量が規定されております。粒度は全ての材料および呼び名で、ふるいの呼び寸法や通過百分率は同じです。ただし、それ以外の試験項目は、材料の種類や仕様書により必要な項目や規定値が異なっております。詳細は、使用する材料の種類と工事発注者の仕様書をご確認ください。

主な試験の紹介

規格名称(JIS等)や関連規格、仕様書等について

日本産業規格:JIS A 5001(道路用砕石)

日本産業規格:JIS A 5015(道路用鉄鋼スラグ)

国土交通省、各都道府県の土木材料仕様書

公益社団法人日本道路協会:舗装設計便覧

公益社団法人日本道路協会:舗装設計施工指針

公益社団法人日本道路協会:舗装再生便覧

路盤材の性能試験

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ふるい分け試験(粒度)
ふるい分け試験(粒度)
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路盤材自動粒度選別装置
路盤材自動粒度選別装置
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鉄鋼スラグの呈色判定試験
鉄鋼スラグの呈色判定試験

はじめに全試料から代表的な試料を採取し、ふるい分け試験を実施し、試験結果が該当する呼び名に規定される粒度範囲に入っているか確認をします。入っていれば、残りの試料を路盤材自動粒度選別装置により分級し、別の試験の試料の準備を進めます。 なお、道路用鉄鋼スラグの呈色判定試験は採取後24時間以内の試料で試験することとなっておりますので、ご依頼前にご相談ください。

主な試験方法

道路用砕石、再生路盤材料及び道路用鉄鋼スラグ

試験方法・規格 試験項目
JIS A1102(骨材のふるい分け試験方法) 粒度分布
JIS A1103(骨材の微粒分量試験方法) 粒度分布のうち呼び寸法0.074㎜通過量
JIS A1110(粗骨材の密度及び吸水率試験方法) 絶乾密度、表乾密度及び吸水率
JIS A1121(ロサンゼルス試験機による粗骨材のすりへり試験方法) すりへり減量
JIS A1203(土の含水比試験方法) 含水比
JIS A1205(土の液性限界・塑性限界試験方法) PI
※JISA1205では“IP”と表記されております。
JIS A1210(突固めによる土の締固め試験方法) 最大乾燥密度再適合水比
JIS A1211(CBR試験方法) CBR
舗装調査・試験法便覧E001Ⓛ修正CBR試験方法 修正CBR

道路用砕石、再生路盤材料及び道路用鉄鋼スラグ

上記試験項目に加え、次の試験も加わります。

試験方法・規格 試験項目
JIS A5015(道路用鉄鋼スラグ)
附属書A道路用鉄鋼スラグの呈色判定試験方法
呈色判定
JIS A5015(道路用鉄鋼スラグ)
附属書B道路用鉄鋼スラグの水浸膨張試験方法
水浸膨張比
JIS A5015(道路用鉄鋼スラグ)
附属書C道路用鉄鋼スラグの一軸圧縮試験方法
一軸圧縮強さ
JIS A1104(骨材の単位容積質量及び実績率試験方法)
※道路用砕石、再生路盤材料においても実施しております。
単位容積質量

お申込みから試験実施までのフロー

  1. お問い合わせ

    ホームページまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。

  2. 事前打ち合わせ・お見積りの提示

    試験料金は料金表をご参照下さい。お見積りが必要な場合は各試験室より発行します。

  3. 試験のお申し込み

    工事用材料試験業務約款にご同意の上、申込書に必要事項をご記入後、申込書と供試体(試料)をお送りください。

  4. 請求書の発行

    試験実施月の月末にまとめて請求書を発行します(翌月初旬発送)ので、原則60日以内にお支払い下さい。新規お取引又は直近3年間でお取引がない場合は前入金となります。

  5. 試験の実施

    試験を実施します。
    試験立ち会いが 必要な場合は申込時に希望日時をお伝え下さい。

  6. 試験結果報告

    試験終了後、報告書を作成し送付します。

報告書例

よくある質問

試料は何kg準備すればよろしいでしょうか。

道路用砕石は300kg、再生路盤材料は250kg必要となります。

鉄鋼スラグは試験内容により異なりますので、ご依頼の前にご確認ください。

試料を持ち込む際の注意点はありますか。

最適含水比を求める都合上、気乾状態での搬入をお願いします。

ただし、鉄鋼スラグにおいて一軸圧縮強さ試験を実施する際は自然含水比状態の試料を最適含水比になるよう加水調整します。従って、搬入途中で乾燥しないよう、ビニール袋に入れ、密閉するなどの処置をお願いします。

試料を持ち込む際、事前にふるい分け粒度別に分級したほうが良いですか

粒度調整は試験室で行います。分級せず搬入してください。

試料を持ち込む際、ストックヤードからユンボで採取しダンプトラックにそのまま積んできてもよろしいでしょうか。

試験室は住宅街にあります。

ダンプトラックの荷台を傾け排出すると近隣の住宅に粉塵が飛散する恐れがあります。土のう袋に小分けし必要量搬入されるようお願いします。

試料を採取する際の注意点はありますか。

JIS A 5001(道路用砕石)には「全体を代表するように採取し、合理的な方法で縮分する」と記述されております。

例えば、ストックヤードから採取する際、表層部からのみ採取すると粗粒分に偏って採取されてしまいます。表層部から内部まで均一に採取すると粗粒分から細粒分まで偏りなく採取できると思いますので、工夫し採取するようお願いします。

立会い試験は可能ですか。

試験項目が多数あり、試験期間も4週間前後要することから、どの試験項目でどの場面での立会いを希望されるかにより、立会い日時を調整します。

事前にご相談ください

道路用鉄鋼スラグの化学物質の溶出量や含有量は実施しておりますか。

申し訳ございません、化学物質の溶出量や含有量試験は実施しておりません。

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関連資料

建材試験センターYouTubeより
土木材料試験(路盤材含む)

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