地盤材料(一軸試験等)
概要
土は、含まれる水の量や、構成する土粒子径の分布状態により性状が異なり、建設工事での施工に影響を与えます。
地震や水害等の自然災害、住宅地等における不同沈下等の対策としては、土にセメントを混ぜるなどの地盤改良が行われています。環境に配慮されたセメント系固化材を用いた改良土や、産業廃棄物の再利用化を目的とした流動化処理土の開発が進んでいます。
特徴
土の試験は、目的や用途、現場に応じてそれに合った試験を実施します。これらをまとめて「地盤材料試験」と称しています。設計・施工の計画においては物理試験結果から過去のデータに基づいて力学的性質を推定することが必要となります。この手法として、地盤材料の工学的分類があり、これに従った分類名によって地盤材料の工学的な特性についての共通の認識が可能となります。
地盤材料の工学的分類を行うには、土粒子の密度試験、土の粒度試験、土の液性限界・塑性限界試験を実施する必要があります。
そして、土の簡易的で代表的な試験としては、一軸圧縮試験があります。主として乱さない粘性土を対象としていますが、繰り返した試料、または締め固めた土、砂質土などの自立する供試体にも適用できます。
主な試験の紹介
規格名称(JIS等)や関連規格、仕様書等について
日本産業規格:JIS A 1216(土の一軸圧縮試験方法)
地盤工学会基準:JGS 0511 (土の一軸圧縮試験方法)
日本産業規格:JIS A 1202(土粒子の密度試験方法)
日本産業規格:JIS A 1203(土の含水比試験方法)
日本産業規格:JIS A 1204(土の粒度試験方法)※1
日本産業規格:JIS A 1205(土の液性限界・塑性限界試験方法)
日本産業規格:JIS A 1210(突固めによる土の粒度試験方法)
日本産業規格:JIS A 1228(締固めた土のコーン指数試験方法)
土の一軸圧縮試験
荷重容量は、0.2kNから100kN まで対応できます。また、供試体の寸法は直径100mm×高さ200mmまで対象としております。一軸圧縮試験機に付属されているデータ処理システムを使用することにより、JIS A 1216に規定されている毎分1% の圧縮ひずみを自動制御で試験することが可能です。データ処理システムは、設定値を入力することで自動制御となり、効率良く精度の高い試験を行うことが可能です。
主な試験方法
地盤改良材
試験方法・規格 | 試験項目 |
---|---|
JIS A 1216(土の一軸圧縮試験方法) | 一軸圧縮強さ |
JGS 0511(土の一軸圧縮試験方法) | |
JIS A 1202(土粒子の密度試験方法) | 密度 |
JIS A 1203(土の含水比試験方法) | 含水比 |
JIS A 1204(土の粒度試験方法)※1 | 粒度 |
JIS A 1210(突固めによる土の粒度試験方法) | |
JIS A 1205(土の液性限界・塑性限界試験方法) | 塑性指数 |
JIS A 1228(締固めた土のコーン指数試験方法) | コーン指数 |
※1:備考沈降分析は実施しておりません。
※2:CBR試験は路盤材などで別に詳しく紹介しております。
お申込みから試験実施までのフロー
- お問い合わせ
ホームページまたはお電話にてお気軽にお問い合わせください。
- 事前打ち合わせ・お見積りの提示
試験料金は料金表をご参照下さい。お見積りが必要な場合は各試験室より発行します。
- 試験のお申し込み
工事用材料試験業務約款にご同意の上、申込書に必要事項をご記入後、申込書と供試体(試料)をお送りください。
- 請求書の発行
試験実施月の月末にまとめて請求書を発行します(翌月初旬発送)ので、原則60日以内にお支払い下さい。新規お取引又は直近3年間でお取引がない場合は前入金となります。
- 試験の実施
試験を実施します。
試験立ち会いが 必要な場合は申込時に希望日時をお伝え下さい。 - 試験結果報告
試験終了後、報告書を作成し送付します。
報告書例
よくある質問
どの試験室で実施していますか?
浦和試験室と船橋試験室、福岡試験室で対応しています。
上記試験室は変位制御型の試験機を所有しています。
その他の試験室ではモルタルに準じた試験であれば実施することがございます。
試験立会は可能ですか?
可能です。
ただし予めご予約下さい。
整形は行ってもらえますか?
乾式カッターでの整形は可能です。
ただし、手で触れて崩れる程度の強さの供試体は、整形時に破損する可能性がございます。
寸法はいくつのものが可能ですか?
φ50mm×100mmのものを基本としますが、φ100mm×200mmまで対応可能です。
ただし、容量は100kNまでとなります。
地盤改良材の圧縮強度試験依頼したいのですが、申し込み方法が分かりません。
試験方法により、対応試験室が異なります。
JIS A 1216(土の一軸圧縮試験方法)
浦和試験室と船橋試験室、福岡試験室で対応しております。
変位制御型の試験機を有しております。
JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法)
工事材料試験所5試験室で対応しております。結果の単位について「kN/m2」または「N/mm2」のどちらか選択していただきますようお願い致します。
具体的な申し込み方法は、「お申し込みから試験実施までのフロー」をご確認ください。
初めての依頼または3年以上お取引が空いてからの依頼、依頼書や供試体の搬入が間に合わない等、特別な事情がある場合のみ最寄りの試験室へ予めご連絡ください。
お見積り・お申し込み
お申込みは、こちらのフォームからお願いいたします。
関連する試験
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関連資料
お問い合わせ
試験所へのアクセス
武蔵府中試験室
〒183-0035 東京都府中市四谷6-31-10
TEL:042-351-7117
FAX:042-351-7118
アクセス
- 京王線中河原駅よりバスで約15分
(ちゅうバスをご利用の場合)四谷六丁目ルート・四谷六丁目で下車し徒歩2分
(京王バスをご利用の場合)都営泉2丁目行きバス四谷泉で下車し徒歩1分
横浜試験室
〒223-0058 神奈川県横浜市港北区新吉田東8-31-8
TEL:045-547-2516
FAX:045-547-2293
アクセス
- 横浜市営地下鉄新羽駅(出口1または出口2)より徒歩15分
- 東急東横線綱島駅より新横浜駅行き、新羽駅行き、新羽営業所行きバス約15分、貝塚中町で下車し徒歩約2分。
船橋試験室
〒273-0047 千葉県船橋市藤原3-18-26
TEL:047-439-6236
FAX:047-439-9266
アクセス
- JR武蔵野線船橋法典駅より桐畑・市川営業所行き、桐畑・中沢経由ファイターズタウン鎌ヶ谷行きバス約10分、藤原5丁目で下車し徒歩約3分。
福岡試験室
〒811-2115 福岡県糟屋郡須恵町大字佐谷926番地
TEL:092-934-4222
FAX:092-934-4230
アクセス
【九州自動車道利用】- 須恵スマートICから県道91号線を東に向かい約10分
- 大宰府ICから国道3号線を空港方面に向かい、御笠川交差点を右折し県道60号線を直進約15分
- ユニバ通りを経由して、県道91号線を東に向かい約30分